【箇条書きで見る】大学職員の志望動機「あなたがウチの大学を志望した理由を教えてください」と聞かれたら?

 

(面接官)「あなたがウチの大学を志望する動機を教えて下さい」

 

でた!この質問!

 

面接会場で、おもむろに緊張感が走る瞬間ですよね。

このとき、面接をする側の感覚は次のとおりです。

 

(面接官)『ま、ウォームアップ程度にどうぞ』

 

といった程度の心理状況。

正直そんな期待してません。

 

応募者の志望動機は、大体がレポート発表のような無機質な感じ。

心に刺さる志望動機には、滅多にお目にかかりません。

内定者でさえグダグダの志望動機だったりします。

 

逆に、志望動機という「プレゼン」が満点だったとしても、それが内定に直結するかというと、そうでもありません。

 

あくまで面接は総合判断だからです。

 

とはいえ、何も対策しないわけにはいかないのが志望動機。

どんな対策が役に立つのでしょうか。

順を追って見ていきましょう。

 

元大学職員のAI(あい)です!教務、国際、研究支援、経理、人事、学長室、と経験して20数年。早期退職を利用して引退。大学職員としての経験談を公開中!

 

大学職員の志望動機【教育機関で働きたいから】

 

「教育機関で働きたいから」大学職員を志望する

 

まずは、絶対に外せない基本トピックから。

「教育機関で働きたいから」

とコメントしたいとき、

その理由付けとして、使いたいキーフレーズはこんな感じです。

 

例【1】教育機関で働きたい

なぜなら、教育への貢献は、社会への貢献そのものだと思うから

 

例【2】教育機関で働きたい

なぜなら、高等教育は、経済も、法律も、科学も、政治も、全て社会の土台になっているから

 

例【3】教育機関で働きたい

なぜなら、各分野で高等教育を受ける学生を、舞台裏で支えるような仕事をしたいから

 

例【4】教育機関で働きたい

なぜなら、社会人になってはじめて、教育が持つ、社会への影響力を痛切に感じているから

 

例【5】教育機関で働きたい

なぜなら、売上主義で一生懸命になるのではなく、社会に役立つことに人生の多くの時間を使いたいと思うようになったから

 


 

こんな視点をヒントに、自分の言葉として言えるように熟成させてみてください。

 

大学職員の志望動機【研究機関で働きたいから】

 

「研究機関で働きたいから」大学職員を志望する

 

このトピックも外せません!

一般的には、大学って単なる「学校」というイメージかもしれません。

ですが内部関係者の感覚は、大学を、

「研究機関」として捉えているのが一般的です。

※教員のことを「研究者」と表現することも多いです。

 

この視点で志望動機を語る応募者は、

(面接官)「うん、よくわかってるね」

といった印象につながりやすいですよ。

 

ということで、理由付けとして使いたいフレーズがこちらです。

 

例【1】研究機関で働きたい

なぜなら、医学も、インターネットも、科学技術も、社会の発展に「研究」は不可欠だから

 

例【2】研究機関で働きたい

なぜなら、iPSも、wwwも、電気自動車、宇宙開発、法律、歴史まで、全ては基礎研究を出発点として、今の形になっているから

 

例【3】研究機関で働きたい

なぜなら、そんな研究機関を支える黒子として、事務職員の存在は欠かせないと思うから

 

例【4】研究機関で働きたい

なぜなら、たった一つのテーマに人生をかけて、深く、究極まで追求している研究者の方々は尊敬に値すると思うから

 

例【5】研究機関で働きたい

なぜなら、そんな尊敬できる人々を支える仕事をしたいから

 


 

徐々に焦点を絞っていきましょう!

 

大学職員の志望動機【事務職員として大学で働きたい】

 

事務職員として働きたい

 

(面接官)「じゃあ、研究者や教育者ではなくて、何で事務職員になりたいんですか?」

さあ、こんな時はどう答えましょうか。

 

例【1】事務職員として働きたい

なぜなら、教育者や研究者だと、特定の研究や、目の前の学生だけが対象になってしまうから

 

例【2】事務職員として働きたい

なぜなら、事務職員なら、より広く、教育・研究組織全体に貢献できると思うから

 

例【3】事務職員として働きたい

なぜなら、自分は、今の企業でも、組織的な行動やチームプレーが得意だから

 

例【4】事務職員として働きたい

なぜなら、表舞台に立つ学生や教員を、裏方でしっかりと支えるようなポジションが、自分には合っているから

 

例【5】事務職員として働きたい

なぜなら、入試業務や教務事務、管財や研究支援など、大学での事務活動は、自分に合っていると思うから

 


 

このようなコンテンツを散りばめると、それなりの志望動機をコメントできると思います。

ただし、こんなコメントをする以上は、入試や管財など、大学での仕事内容を的確にイメージしておく必要があります。

 



 

大学職員の志望動機【●●大学で働きたい】

 

「●●大学で働きたい」の答え方は難易度が高い

 

(面接官)「じゃあ、なぜウチの大学なんですか?」

これ、応募者が困る質問「ナンバー1」じゃないでしょうか。

でも、以下のような視点だと、印象は悪くないです。

 

「●●大学で働きたい」の回答例

 

以下の「▲」の部分を暗記して本番に臨みましょう。

 

例【1】●●大学で働きたい

なぜなら、●●大学は、▲件もの「大学間国際交流協定」を結んでいて、しかも▲年前より▲割も増えているから

 

例【2】●●大学で働きたい

なぜなら、●●大学の受験者数は▲人もいて、都市部(関西圏、九州etc)で▲番目に多いから

 

例【3】●●大学で働きたい

なぜなら、●●大学の「事業報告書」を過去5年分見てみて、大学として魅力を感じたから

 

例【4】●●大学で働きたい

なぜなら、▲学長は、文部科学省の▲審議会の委員をつとめていて、●●大学は社会活動にも積極的だから

 

例【5】●●大学で働きたい

そんな●●大学の一員として、帰属意識が持てるような働き方をしたいから

 


 

ここに挙げた例文は重要なので、ひとつひとつ深掘りしてみましょう。

 

「●●大学で働きたい」の回答ポイント

 

例【1】●●大学で働きたい

なぜなら、●●大学は、▲件もの「大学間国際交流協定」を結んでいて、しかも▲年前より▲割も増えているから

✔️例【1】の POINT

  • 「▲」の部分は、その大学でしか使えないコメントです。
  • 予習は大変ですが、だからこそ志望度が強烈に伝わります。

 

例【2】●●大学で働きたい

なぜなら、●●大学の受験者数は▲人もいて、都市部(関西圏、九州etc)で▲番目に多いから

✔️例【2】の POINT

  • 私立大学には建学の精神があり、独自の理念やアイデンティティの結果、今があります。
  • なので「関西圏でも」とか「単科大学の中では」など、一歩踏み込んだ角度のデータで表現をすると、私立学校関係者としては嬉しくなります。

  

例【3】●●大学で働きたい

なぜなら、●●大学の「事業報告書」を過去5年分見てみて、大学として魅力を感じたから

✔️例【3】の POINT

  • 「ホームページを見た」だと、他の9割の人と同じコメントです。
  • ところが「事業報告書」という芯を食った表現に変えるだけで、好印象に早変わりします。

 

例【4】●●大学で働きたい

なぜなら、▲学長は、文部科学省の▲審議会の委員をつとめていて、●●大学は社会活動にも積極的に映るから

✔️例【4】の POINT

  • 「文部科学省」「▲審議会」などのフレーズで、日頃からニュースなどで教育関連に関心があることを裏付けられます。
  • 実際はそうじゃなくても、学長の社会活動の実績は、検索すればいくらでもネタとして出てきますよ。

 

例【5】●●大学で働きたい

そんな●●大学の一員として、帰属意識が持てるような働き方をしたいから

✔️例【5】の POINT

  • 大学は「先生と生徒」という関係が生まれる場所であり、また、学生には「母校」となる場所、といった企業にはない特別な存在価値があります。
  • ただの職場として見るのではなく、その「コミュニティの一員として加わりたい」、そんな視点で「帰属意識」といった用語がいい感じでハマりやすいです。

 

大学職員の志望動機【印象に残る話し方】

 

印象に残る話し方

 

ここからは、別の切り口から見てみましょう。

印象に残る志望動機は「話し方」にもあります。

 

印象に残る話し方の具体例

 

例えばこんな感じが、いい感じの話し方です。

 

「はい、●●という点で大学職員を志望しています。」

  ⬇︎

「と言いますのも、●●だからです。」

  ⬇︎

「例えば、●●などがそれにあたります。」

  ⬇︎

「ですので、●●という点で、私は大学職員を志望しています。」

 

志望動機を聞かれた時、こんな話し方の「骨組み」があれば、聞いていて安心感を感じます。

「。」のある話し方、そして適切な「接続詞」でつなげば、起承転結のある、大人感のある話し方になりますよ。

 

印象に残る話し方の秘訣は「PREP法」

 

これ、転職活動をよく研究している人なら基本中の基本かもしれませんが、

「PREP法」そのものです。

これができている応募者は、

浮き出るように「採用したい感」が漂います。

 

軽く解説すると次のような感じです。

  • Point;まず結論をコメント
  • Reason;その理由をコメント
  • Example;簡単に例をコメント
  • Point;再び結論をコメント

それぞれの頭文字をとって「PREP法」ですね。

 

これだけで、

「まとまりのある話し方」になるのはもちろん、

「質問に対する答え」から外れることもありません。

 

応えるときは短くてもOK

 

そして、それぞれのコメントは短くて大丈夫です。

むしろ短くて、まとまった話し方をする人の方が、事務職員に向いていると思われますよ。

その理由は、

「教員は話が長い!」「職員は話を簡潔に!」

というのが、大学における不文律の組織文化だからです。

 

面接官主導を意識

 

聞きたいことがたくさんあるのが面接官心理。

一方、話したいことを山ほど準備してくるのが応募者。

そんな構図ですが、面接で良い印象に繋がるのは、

「聞きたいことに、気持ちいいくらい簡潔に応えてくれる人」

です。

 

話の骨組みを徹底する

 

逆に、言いたいことを盛り込み始めると、このPREPが崩壊します。

言いたいことを我慢してまででも、PREPの鉄則を守りましょう。

そうすることで、安心感のある、大人感のある話し方になって、面接官への良い印象につながります。

あくまで面接は総合判断!

 

大学職員の志望動機【印象が悪い例】

 

最後に、ネガティブな印象につながりやすい志望動機のパターンを挙げておきます。

 

印象が悪い例【1】長い志望動機

 

エントリーシートに書いてあるままの志望動機を、長々と棒読みするようなパターンは厳しい評価につながります。

具体的には、3分以上話すと「長いなぁ」という印象になると思っていいでしょう。

 

冒頭で示したことを、ここでもう一度挙げてみます。

 

(面接官)『ま、ウォームアップ程度にどうぞ(あまり期待もしていませんよ)』

 

志望動機を聞くときはこの程度の心理状況。

その後の面接の流れを作れればいい、

という程度の感覚が、面接官側の頭の中です。

 

にもかかわらず、クドクドと話されると、面接官側のリズムが乱れます。

しかも「長い」と感じたあと、良い印象で終わることは、ほぼありません。

 

印象が悪い例【2】自己PRまで話すパターン

 

「結論から話して結論で終わる」

「簡潔にまとめて応える」

これらができていれば、聞かれていることから外れることはありません。

 

ですが、特にトレーニングもせず、一発勝負で志望動機を語ってしまうと、「話の骨組み無く」トークは進みがちです。

結果、話してるうちに、勝手に別の自信アリな点にギアが入ってしまい、聞いてないことを熱く語ってしまう人もいます。

 

このパターンは、コミュニケーション能力を疑われる評価につながります。

 

印象が悪い例【3】全体に一貫性がない志望動機

 

志望動機では「舞台裏で黒子として、大学の事務運営に貢献したい」

と地味キャラを売っていたのに、その後、自己PRになると、

「現職では新商品のセールス開拓で多額の売り上げ増加に貢献した」

と有能ビジネスパーソン風をウリにしてしまう、

などが「一貫性が疑われる」パターンです。

 

このパターンは、もっともらしいトーク上手なだけで「実は思慮が浅い」とマイナス印象に繋がります。

地味だけど堅実なキャラを大学事務で活かしたい、とするのなら、どんな角度からの質問に対しても、基本同じ軸に話を持っていけるように応えていくべきです。

 

一問一答で、コメント対応するのではなく、

「10個の質問でも軸は1つ」

というスタンスで答えましょう。

 

印象が悪い例【4】建学の理念に共感したという志望動機

 

残念ながら、建学の理念を志望動機にされても、

(面接官)『それ、昨日考えてきた志望動機でしょう』

みたいな感覚になります。

あまりにも浅い志望動機の典型例ですね。

 

その他、大学のホームページや広報誌に載っている「謳い文句」関係は、広告会社が多額の対価をもらって会議室の中で決めた、単なるマーケティング寄りの商業フレーズです。

絶対に「未来を開拓する●●大学」といったキャッチフレーズ(広報用語)に共感した、などど面接で言ってはいけません!

 

印象が悪い例【5】学生のためにという志望動機

 

「学生たちがもっと●●しやすいように●●したいです」

とか、

「キャリア相談や留学相談で、学生にもっと有益な情報を提供できる職員になりたいです。」

などは、とても残念な印象につながります。

 

学生と接点を持つような部署は、全体のほんの一部だけ、長い職員キャリアの数%もありません。

職員の仕事領域をイメージだけで捉えて本番にのぞむタイプ、という印象につながりかねません。

 

つまり、仕事も同じだろう、詰めが甘い業務スタンスだろうと、容易に推測できます。

 

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