(面接官)「あなたがウチの大学を志望する動機を教えて下さい」
面接会場で、おもむろに緊張感が走る瞬間です。
このとき、面接をする側の感覚は次のとおりです。
![](https://www.fuwafuwa-af.com/wp-content/uploads/2020/10/100_Motivation_01.png)
(面接官)『ま、ウォームアップ程度にどうぞ』
といった程度の心理状況。
正直そんな期待してません。
応募者の志望動機は、大体がレポート発表のような無機質な感じ。
心に刺さる志望動機には、滅多にお目にかかりません。
内定者でさえグダグダの志望動機だったりします。
逆に、志望動機という「プレゼンが満点」だったとしても、それが内定に直結するかというと、そうでもありません。
面接はあくまで総合判断だからです。
とはいえ、何も対策しないわけにはいかないのが志望動機。
どんな対策が役に立つのでしょうか。
順を追って見ていきましょう。
![【面接官が語る】大学職員の志望動機「転職者向け」](https://www.fuwafuwa-af.com/wp-content/uploads/2020/10/110_Motivation_02.png)
元大学職員のAI(あい)です!教務、国際、研究支援、経理、人事、学長室、と経験して20数年。早期退職を利用して引退。大学職員としての経験談をPR記事として公開中!
大学職員の志望動機【教育機関で働きたいから】
まずは、絶対に外せない基本トピックから。
教育機関を語ろう!
「教育機関で働きたいから」を軸に志望動機をコメントしてみましょう。
その理由付けとして、使いたいキーフレーズはこんな感じです。
こんな視点をヒントに、自分の言葉として言えるように熟成させてみてください。
![undraw_online_resume](https://www.fuwafuwa-af.com/wp-content/uploads/2023/10/undraw_online_resume.png)
大学職員の志望動機【研究機関で働きたいから】
このトピックも外せません。
研究機関を語ろう!
一般的には、大学って単なる「学校」というイメージかもしれません。
ですが内部関係者の感覚は、大学を、
「研究機関」として捉えているのが一般的です。
※教員のことを「研究者」と表現することも多いです。
この視点で志望動機を語る応募者は、
(面接官)「よく見えてますね」
といった好印象につながりやすいです。
ということで、理由付けとして使いたいフレーズがこちらです。
![undraw_feeling_proud](https://www.fuwafuwa-af.com/wp-content/uploads/2023/10/undraw_feeling_proud.png)
徐々に焦点を絞っていきましょう!
大学職員の志望動機【事務職員として大学で働きたい】
面接では、どんどんと質問が奥深くまで及びます。
事務職員を語ろう!
(面接官)「じゃあ、研究者や教育者ではなくて、なぜ事務職員になりたいんですか?」
さあ、こんな時はどう答えましょうか。
このようなコンテンツを散りばめると、それなりの志望動機をコメントできると思います。
ただし、こんなコメントをする以上は、入試や管財など、大学での仕事内容を的確にイメージしておく必要があります。
試しにこちらの記事を参考にしてみてください。この程度がつかめていればそのレベルで十分です。
![undraw_Educator](https://www.fuwafuwa-af.com/wp-content/uploads/2020/11/undraw_Educator.png)
次の質問は最大の難関です。
大学職員の志望動機【●●大学で働きたい】
面接での受け答えの中で、最も困るのがこの質問ですね。
応募先の大学を語ろう!
(面接官)「じゃあ、なぜウチの大学なんですか?」
これ、応募者が困る質問「ナンバー1」じゃないでしょうか。
でも、以下のような視点だと、印象は悪くないです。
以下の「▲」の部分を暗記して本番に臨みましょう。
上記の例文は重要なので、ここは深く掘り下げてみます。
「●●大学で働きたい」の回答ポイント
例①から順に掘り下げます。
【例①】●●大学は、▲件もの「大学間国際交流協定」を結んでいて、しかも▲年前より▲割も増えているから
【例①】のポイント
続いて2つ目。
【例②】●●大学の受験者数は▲人もいて、都市部(関西圏、九州etc)で▲番目に多いから
【例②】のポイント
【例③】●●大学の「事業報告書」を過去5年分見てみて、大学として魅力を感じたから
【例③】のポイント
【例④】▲学長は文部科学省の▲審議会の委員をつとめていて、●●大学は社会活動にも積極的だから
【例④】のポイント
【例⑤】そんな●●大学の一員として、帰属意識が持てるような働き方をしたいから
【例⑤】のポイント
![undraw_education](https://www.fuwafuwa-af.com/wp-content/uploads/2020/10/undraw_education.png)
このように、転職対策は「具体的に」「ロジカルに」下準備を進めないと、連戦連敗のトンネルからはまず抜け出せません。
後半は、少し視点を変えた側面で志望動機の下準備の方法を見ていきましょう。
大学職員の志望動機【印象に残る話し方】
ここからは、別の切り口から見てみましょう。
印象に残る志望動機の話し方
印象に残る志望動機は「話し方」にもあります。
印象に残る志望動機の話し方の具体例
例えばこんな感じが、いい感じの話し方です。
「はい、●●という点で大学職員を志望しています。」
⬇︎
「と言いますのも、●●だからです。」
⬇︎
「例えば、●●などがそれにあたります。」
⬇︎
「ですので、●●という点で、私は大学職員を志望しています。」
志望動機を聞かれた時、こんな話し方の「骨組み」があれば、聞いていて安心感を感じます。
「。」のある話し方、
そして適切な「接続詞」でつなげば、起承転結のある、大人感のある話し方に早変わりします。
印象に残る話し方の秘訣は「PREP法」
上記は、転職サイトなどをチェックしている人なら基本中の基本ですが、
「PREP法」そのものです。
この「PREP法」ができている応募者は、
浮き出るように「採用したい感」が漂います。
PREPは黄金法則
PREPを軽く解説すると次のような感じです。
それぞれの頭文字をとって「PREP法」ですね。
PREPの効果
PREP法を当てはめるだけで、
「まとまりのある話し方」になるのはもちろん、
「質問に対する答え」から外れることもありません。
志望動機を応えるときは短くてもOK
そして、それぞれのコメントは短くて大丈夫です。
むしろ短くて、まとまった話し方をする人の方が、事務職員に向いています。
その理由は、
「教員は話が長い!」
「職員は話を簡潔に!」
というのが、大学における不文律だからです。
面接官主導を意識
聞きたいことがたくさんあるのが面接官心理。
一方、話したいことを山ほど準備してくるのが応募者。
そんな構図ですが、面接で良い印象に残るのは、
「聞きたいことに、気持ちいいくらい簡潔に応えてくれる人」
です。
話の骨組みを徹底する
逆に、言いたいことを盛り込み始めると、PREPが崩壊します。
言いたいことを我慢してでも、PREPの鉄則を守りましょう。
そうすることで、安心感のある、大人感のある話し方になって、面接官への良い印象につながります。
あくまで面接は総合判断!
![undraw_Team_page](https://www.fuwafuwa-af.com/wp-content/uploads/2020/10/undraw_Team_page.png)
大学職員の志望動機【印象が悪い例】
最後に、ネガティブな印象につながりやすい志望動機のパターンを挙げておきます。
印象が悪い例【1】長い志望動機
エントリーシートの棒読みで長々と話すパターンは厳しい評価につながります。
具体的には、3分以上話すと「長いなぁ」という印象になると思っていいでしょう。
冒頭で示したことを、ここでもう一度挙げてみます。
![](https://www.fuwafuwa-af.com/wp-content/uploads/2020/10/100_Motivation_01.png)
(面接官)『ま、ウォームアップ程度にどうぞ(あまり期待もしていませんよ)』
志望動機を聞くときはこの程度の心理状況。
その後の面接の流れを作れればいい、という程度の感覚が、面接官側の頭の中です。
にもかかわらず、クドクド話してしまうと、面接官側のリズムが乱れます。
印象が悪い例【2】自己PRまで話すパターン
「結論から話して結論で終わる」
「簡潔にまとめて応える」
これらができていれば、聞かれていることから外れることはありません。
対策不足で崩壊するパターン
特に対策しないまま一発勝負で志望動機を語ってしまうと、「話の骨組み無く」トークは進みがちです。
結果、話してるうちに、勝手に別の自信アリな点にギアが入るなどで、聞いてないことを熱く語ってしまう人もいます。
このパターンは、コミュニケーション能力を疑われる評価につながります。
印象が悪い例【3】全体に一貫性がない志望動機
志望動機では「舞台裏で黒子として、大学の事務運営に貢献したい」
と地味キャラを売っていたのに、その後、自己PRになると、有能ビジネスパーソン風をウリにしてしまう、
などが「一貫性が疑われる」パターンです。
このパターンは、もっともらしいトーク上手なだけで「実は思慮が浅い」とマイナス印象に繋がります。
どんな質問にも同じ軸で回答する
地味だけど堅実なキャラを大学事務で活かしたい、とするのなら、どんな角度からの質問に対しても、基本同じ軸に話を持っていけるように応えていくべきです。
一問一答で、コメント対応するのではなく、
「10個の質問でも答えの軸は1つ」
というスタンスで答えましょう。
印象が悪い例【4】建学の理念に共感したという志望動機
残念ながら、建学の理念を志望動機にされても、
(面接官)『それ、昨日考えてきた志望動機でしょう』
みたいな感覚になります。
これは浅い志望動機の典型例です。
その他の浅い志望動機の例
その他、大学のホームページや広報誌に載っている「謳い文句」関係は、広告会社が対価をもらって会議室の中で決めた、単なるマーケティング寄りの商業フレーズです。
絶対に「未来を開拓する●●大学」といったキャッチフレーズ(広報用語)に共感した、などど面接で言ってはいけません!
印象が悪い例【5】学生のためにという志望動機
- 「学生たちがもっと●●しやすいように●●したいです」
- 「キャリア相談や留学相談で、学生にもっと有益な情報を提供できる職員になりたいです。」
などは、とても残念な印象につながります。
学生と接点を持つような部署は、全体のほんの一部だけで、長い職員キャリアの数%もありません。
職員の仕事領域をイメージだけで捉えて本番にのぞむタイプ、というマイナス印象につながりかねません。
つまり、仕事も同じだろう、詰めが甘い業務スタンスだろうと推測されてしまいます。
以上です!
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