大学職員の志望動機は、エントリーシートでも面接でも必ず聞かれる重要な質問です。

(面接官)「あなたがウチの大学を志望する動機を教えて下さい」
このとき、面接をする側の感覚は次のとおりです。

(面接官)『ま、ウォームアップ程度にどうぞ』
といった程度の温度感です。
実際のところ、そこまで期待していません。
応募者の志望動機は、大体がレポート発表のような無機質なものです。
もっと言うと、心に刺さる志望動機などには、お目にかかったことがありません。
そもそも内定者でさえグダグダの志望動機だったりします。
逆に、志望動機という「プレゼンで高得点」を取ったとしても、それが内定に直結するわけではありません。
大学職員の選考は、あくまで「総合判断」だからです。
とはいえ、何も対策しないわけにはいかないのが志望動機。
合格者の志望動機を見てきた経験をベースに、例文とともに対策を見ていきましょう。
元大学職員のai(あい)です!教務、国際、研究支援、経理、人事、学長室、と経験して20数年。早期退職を利用して引退。大学職員としての経験談をPR記事として公開中!
※当サイトの「大学職員への転職支援コンテンツ」の全体像が掴めるスタート地点となる記事はこちらです。
👉 大学職員への転職ロードマップ(元大学職員編集)
大学職員の志望動機【結論と例文】
大学職員の志望動機は、以下の3点を押さえることで、書類選考や面接で評価されるレベルに仕上がります。
志望動機の結論
以下の3点を、1から3に沿って語ることが、大学職員の志望動機のツボです。
- 教育・研究機関の一員として社会に貢献したい
- 事務職員として幅広く教育・研究に貢献したい
- ⚫︎⚫︎大学は教育・研究面で⚫︎⚫︎だから関心がある
広く「教育・研究機関」を志望➜「事務職」にフォーカス➜最後に「⚫︎⚫︎大学」を志望、という流れが理想的です。
志望動機の例文テンプレ
実際のエントリーシートや面接では、以下のようなシンプルな構成で話せると評価されやすいでしょう。
私は、教育と研究を支える立場で大学運営に関わりたいと考え、大学職員を志望しております。
なぜなら、社会人になってはじめて、高度教育・研究が社会全体への貢献につながる、と肌で感じるようになったからです。
特に、事務職員は、特定の領域にとらわれず、教育・研究・法人部門に幅広く携わると理解しておりますので、現職での経験が活かせると考えています。
このような考えで、複数の大学の事業報告書などを調べた結果、御校は国際協定の数が過去3年でかなり増えていることや、研究費補助金の獲得も他大学以上に戦略的に動いている様子が分かり、事務の面で貢献したいと思うに至り志望いたしました。
このように、志望動機は一定の型さえ作っておけば、そこから皆さんなりの自分らしい展開を実現できます。
しかも、これが軸となって一貫性を保てるので、全体を通して説得力が増します。
このあと、具体的な作り方とパターン別の考え方を解説していきます。

大学職員の志望動機の作り方【5ステップ】
大学職員の志望動機は、やみくもに考えるよりも、一定の型に沿って組み立てることで一気に完成度が上がります。
「一定の型」の作り方は、以下の5ステップで考えてみましょう。
- 教育機関としての志望理由を整理する
- 研究機関としての視点を加える
- 事務職員として働きたい理由を明確にする
- なぜこの大学かを具体化する
- PREP法で伝わる形にまとめる
ステップ① 教育機関としての志望理由を整理する
まず最初に、「なぜ教育の世界で働きたいのか」という軸を明確にします。
- 教育の重要度を社会経験を通して理解した
- 社会に対する教育の影響力
- 人材育成は国力を底上げする
👉「なぜ教育に関心があるのか」、は志望動機の土台になる部分です。
ステップ② 研究機関としての視点を加える
大学は「教育機関」であると同時に、「研究機関」でもあります。
この視点を語れるかどうかで、志望動機の深さが大きく変わります。
- 研究が社会発展を支えているという認識
- 研究者を支える立場への共感
- 大学の本質的な役割への関心
👉このステップが入ると、一気に「分かっている人」の志望動機になります。
ステップ③ なぜ事務職員として働きたいのかを明確にする
次に、「なぜ教員や技術員ではなく、事務職員なのか」を言語化します。
- 組織全体に幅広く貢献したい
- チームで成果を出す働き方が合っている
- 裏方として支える役割に適性を感じている
👉ここが曖昧だと「なぜ事務なのか」で詰まります。
ステップ④ なぜこの大学なのかを具体化する
ここが最も差がつくポイントです。
言い換えると、最もリードできるポイントでもあります。
- 国際交流・研究実績・受験者数などの具体データ
- 事業報告書・中期計画などの公式情報
- 学長・大学の社会的な活動
👉「その大学でしか使えない要素」を入れるだけで、その志望動機は輝き始めます。
ステップ⑤ PREP法で簡潔にまとめる
最後に、ここまで整理した内容を伝わる形に整えます。
おすすめは「PREP法」です。
- Point(結論)
- Reason(理由)
- Example(具体例)or Episode(エピソード)or Evidence(根拠)
- Point(結論)
この型に当てはめるだけで、
- 話がブレない
- 無駄に長くならない
- 面接官に伝わりやすい
というメリットがあります。
この5ステップの効果
大学職員の志望動機は、
- 教育機関としての志望理由を整理する
- 研究機関としての視点を加える
- 事務職員として働きたい理由を明確にする
- なぜこの大学かを具体化する
- PREP法で伝わる形にまとめる
この5つのステップで、志望動機以外にも通用する一貫した軸が出来上がります。
つまり、面接で評価される全体の土台が固まる効果があります。

それぞれのステップについて、具体的な例文とともに踏み込んでいきましょう。
大学職員の志望動機【例文:教育機関で働きたいから】
大学職員の志望動機で、「教育機関」を語る際のフレーズは根本の部分です。
教育機関を語ろう!
「教育機関で働きたいから」を軸に志望動機をコメントしてみましょう。
その理由付けとして、使いたいキーフレーズはこんな感じです。
こんな視点をヒントに、自分の言葉として言えるように熟成させてみてください。

大学職員の志望動機【例文:研究機関で働きたいから】
大学職員の志望動機を語る上で、かなり重要な「研究機関」の視点を欠いている人は結構多いです。
研究機関を語ろう!
一般的には、大学って単なる「学校」というイメージかもしれません。
ですが内部関係者の感覚は、大学を、
「研究機関」として捉えているのが一般的です。
※教員のことを「研究者」と表現することも多いです。
この視点で志望動機を語る応募者は、
(面接官)「よく見えてますね」
といった好印象につながりやすいです。
ということで、理由付けとして使いたいフレーズがこちらです。

徐々に焦点を絞っていきましょう!
大学職員の志望動機【例文:事務職員として働きたいから】
大学職員の採用では、どんどんと質問がピンポイントに迫っていきます。
そのような場合でも、汎用性のあるテンプレを作っておけば、柔軟に対応できます。
事務職員を語ろう!
(面接官)「じゃあ、研究者や教育者ではなくて、なぜ事務職員になりたいんですか?」
さあ、こんな時はどう答えましょうか。
先ほどの「教育」と「研究」を大前提にして、そこに「事務」というワードを掛け合わせていくと、それなりの志望動機をコメントできると思います。
ただし、このようなコメントをする以上は、入試や管財など、大学での仕事内容を的確にイメージしておく必要があります。
入試課の仕事内容を、仕事目線で語れるように解説した記事がこちらです。👉大学職員の入試課の仕事内容とは?【出願処理・試験運営・入試広報】元職員が解説

次の質問は最大の難関です。
大学職員の志望動機【例文と対策:なぜこの大学か】
大学職員の志望動機の中で、「なぜウチの大学を志望するのか」は多くの皆さんが困っている論点です。
応募先の大学を語ろう!
(面接官)「じゃあ、なぜウチの大学なんですか?」
このように聞かれた時、以下のような視点だと、印象は悪くないです。
以下の「▲」の部分を本気で暗記して本番に臨みましょう。
上記の例文は重要なので、以下、さらに深く見ていきます。
「●●大学で働きたい」の回答ポイント
例①から順に掘り下げます。
【例①】●●大学は、▲件もの「大学間国際交流協定」を結んでいて、しかも▲年前より▲割も増えているから
【例①】のポイント
- 「▲」の部分は、その大学でしか使えないコメントです。
- 「細かくて覚えるの面倒」➜そこまでしない人がほとんど➜【だから】志望度が強烈に伝わる➜そして【確実に】有利に立てる
👉️ とても簡単で効率的な方程式です。
続いて2つ目。
【例②】●●大学の受験者数は▲人もいて、都市部(関西圏、九州etc)で▲番目に多いから
【例②】のポイント
- 私立大学には建学の精神があり、独自の理念やアイデンティティと共に現在に至っています。
- なので「関西圏でも」とか「単科大学の中では」など、一歩踏み込んだ角度のデータで表現をする。
👉️ この切り口のコメントは、私立学校関係者として、正直、とても承認欲求が満たされます。
【例③】●●大学の「事業報告書」を過去5年分見てみて、大学として魅力を感じたから
【例③】のポイント
- 「ホームページを見た」だと、他の9割の人と同じコメントで、ほぼ志望動機としては無価値です。
- ところが「事業報告書」という芯を食った表現に変換するだけで、好印象に早変わりします。
👉️ 正規の情報をおさえてきた人として、「会話がかみ合う」応募者に映ります。
【例④】▲学長は文部科学省の▲審議会の委員をつとめていて、●●大学は社会活動にも積極的だから
【例④】のポイント
- 「文部科学省」「▲審議会」などのフレーズを使うと、日頃からニュースなどで教育関連に関心があることを裏付けられます。
- 学長の社会活動の実績は、検索すればネタはたくさん出てきます。
👉️ そもそも、学長の名前をサラッとコメントできる時点で印象が爆上がります。
【例⑤】そんな●●大学の一員として帰属意識が持てるような働き方をしたいから
【例⑤】のポイント
- 大学は「先生と学生」という関係が生まれる場所であり、また、「母校」となる場所、といった企業にはない特別な存在価値があります。
- イチ転職先として見るのではなく、その「コミュニティの一員として加わりたい」、そんな視点で「帰属意識」といった用語が良い感じでハマりやすいです。
👉️ ただしここは強調し過ぎると「宗教」っぽくなるのでマイナスです。サラッと使いましょう。

このように、転職対策は「具体的に」「ロジカルに」下準備を進めないと、連戦連敗のトンネルからはまず抜け出せません。
後半は、少し視点を変えた側面で志望動機の下準備の方法を論理的に見ていきましょう。
大学職員の志望動機【面接で評価される話し方】
大学職員の志望動機の例文を考えるにあたり、ここからは、別の切り口で見ていきます。
印象に残る志望動機の話し方
印象に残る志望動機は「話し方」にもあります。
印象に残る志望動機の話し方の具体例
例えばこんな感じが、いい感じの話し方です。
「はい、●●という点で大学職員を志望しています。」
「と言いますのも、●●だからです。」
「例えば、●●などがそれにあたります。」
「ですので、●●という点で、私は大学職員を志望しています。」
志望動機を聞かれた時、こんな「話し方の骨組み」があれば、聞いていて安心感を感じます。
「。」のある短文で、はっきりとした話し方、
そしてそれを、適切な「接続詞」でつなげば起承転結のある大人感のある話し方に早変わりします。
印象に残る話し方の秘訣は「PREP法」
上記は、転職サイトなどをチェックしている人なら基本中の基本ですが、
「PREP法」そのものです。
これができている応募者は、
浮き出るように「採用したい感」が漂います。
PREPは今でも黄金法則
これまでPREPに馴染みがなかった人に、軽く解説すると次のような感じです。
- 【Point】まず結論をコメント
- 【Reason】その理由をコメント
- 【Example、Episode、Evidence】簡単に例示や根拠付け
- 【Point】再び結論
それぞれの頭文字をとって「PREP法」ですね。
PREPの効果
PREP法を当てはめるだけで、
「まとまりのある話し方」になるのはもちろん、
「質問に対する答え」から外れることもありません。
志望動機を応えるときは短くてもOK
そして、それぞれのコメントは短くて大丈夫です。
むしろ短くて、まとまった話し方をする人の方が、事務職員に向いています。
その理由は、
- 「教員は話が長い!」
- 「職員は話を簡潔に!」
というのが、大学内における不文律だからです。
面接官主導を意識
聞きたいことがたくさんあるのが面接官心理です。
一方、話したいことを山ほど準備してくるのが応募者。
そんな構図ですが、面接で良い印象に残るのは、
「こちらが聞きたいことに、気持ちいいくらい簡潔に応えてくれる人」
です。
だから「PREP法」が効くんです!
話の骨組みを徹底する
逆に、言いたいことを盛り込み始めると、PREPが崩壊します。
言いたいことを我慢してでも、この鉄則を守りましょう。
そうすることで、安心感のある、大人感のある話し方になって、面接官への良い印象につながります。
あくまで面接は総合判断!

大学職員の志望動機【NG例】
ただし、以下のような志望動機は評価につながりにくい傾向があります。
印象が悪い例【1】長い志望動機
エントリーシートの棒読みで、長々と話すパターンはネガティブ印象につながります。
具体的には、3分以上話すと「長いなぁ」という印象になると思っていいでしょう。
冒頭で示した面接官心理を、ここでもう一度挙げてみます。

(面接官)『ま、ウォームアップ程度にどうぞ(あまり期待もしていませんよ)』
志望動機を聞くときはこの程度の心理状況。
その後の面接の流れを作れればいい、という程度の感覚が、面接官側の頭の中です。
にもかかわらず、長い棒読みが始まると、面接官側のリズムが乱れます。
印象が悪い例【2】志望動機から外れるパターン
「結論から話して結論で終わる」
「簡潔にまとめて応える」
これらができていれば、聞かれていることから外れることはありません。
対策不足で崩壊するパターン
特別な対策をしないまま一発勝負で志望動機を語ってしまうと、「話の骨組み無く」トークは進みがちです。
結果、話してるうちに、別の自信アリな点に無駄にギアが入るなどで、聞いてないことを熱く語ってしまう人もいます。
このパターンは、コミュニケーション能力を疑われる評価につながります。
印象が悪い例【3】一貫性がない志望動機
志望動機では「舞台裏で黒子として、大学の事務運営に貢献したい」
と地味キャラを売っていたのに、その後、自己PRになると、有能ビジネスパーソン風をウリにしてしまう、
などが「一貫性が疑われる」パターンです。
このパターンは、もっともらしいトーク上手なだけで「実は思慮が浅い」とマイナス印象に繋がります。
どんな質問にも同じ軸で回答する
志望動機で基本の柱を語ったら、その他のどんな角度からの質問に対しても、その柱をベースに応えましょう。
一問一答で、その場限りのコメント対応するのではなく、
「5個の質問に対しても、答えの軸は1つ」
という思考回路があると一貫性を保てます。
印象が悪い例【4】建学の理念に共感したという志望動機
残念ながら、建学の理念を志望動機にされても、
(面接官)『それ、昨日考えてきた志望動機でしょう』
といった感覚になります。
建学の理念を知っておくことは重要ですが、それを志望動機にすると浅い印象で終わります。
その他の浅い志望動機の例
その他、大学のホームページや広報誌に載っている「謳い文句」関係は、広告会社に対価を支払って会議室の中で決めた、単なるマーケティング寄りの商業フレーズです。
「未来を開拓する●●大学」といったキャッチフレーズに共感した、などとエントリーシートや面接で言われても、選考する側としては、冷ややかな印象に寄っていきます。
印象が悪い例【5】学生のためにという志望動機
- 「学生たちがもっと●●しやすいように●●したいです」
- 「キャリア相談や留学相談で、学生に有益な情報を提供できる職員になりたいです。」
などは、残念な印象のトップクラスです。
学生と接点を持つような部署は、全体のほんの一部だけで、長い職員キャリアの数%もありません。
大学職員の仕事領域をイメージだけで捉えて本番にのぞむタイプ、というマイナス印象につながりかねません。
つまり、仕事も同じだろう、詰めが甘い業務スタンスだろう、と推測されてしまいます。
大学職員の志望動機まとめ【転職者向け】
大学職員の転職活動で、志望動機の作り方をまとめると以下の通りです。
- 教育機関を語る
- 研究機関を語る
- その上でなぜ事務職員を希望するのかを語る
- そしてなぜこの大学を志望するのかを語る
- さらに、成熟した社会人らしい話し方に気を配る
この軸に、自分のパーソナリティを加えて志望動機を作り上げてみてください。
以上です!
※もう一度この記事を復習したい人はこちら!
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