大学職員の転職先はどこがいい?ホワイト大学を見極める10の選別指標

20代でホワイトな環境を求めて大学職員を目指す際、知名度や偏差値だけで選ぶと入職後のギャップに苦しむことがあります。

大学職員の選択で迷う人物のイメージ画像

この記事では、元大学職員の視点から「長く働けるホワイト大学」を見極めるための10の指標をまとめました。

財務諸表の読み方や同族経営(オーナー系)の有無、世界ランキング、医学部の影響など、求人票だけでは見えない内部情報を解説します。

納得のいく転職先選びのセルフチェックリストとして活用してみてください。

簡単な手法を、複数の切り口から紹介していきます。

元大学職員のai(あい)です!教務、国際、研究支援、経理、人事、学長室、と経験して20数年。早期退職を利用して引退。大学職員としての経験談をPR記事として公開中!

※本記事はプロモーション許可を得て作成されたPR記事です。

※当サイトの「大学職員への転職支援コンテンツ」の全体像が掴めるスタート地点となる記事はこちらです。
👉 大学職員への転職ロードマップ(元大学職員編集)


「日本私立大学連盟」の加盟校をホワイト転職の第一基準にする

大学の実力は、

  • 教育力
  • 研究力
  • 財務体質

といった角度で分析可能です。

とはいえ、いずれも関係者の助言無しだと、ハードルはやや高めかもしれません。

そこで最初に、

  • 他力本願の見極め方、かつ、
  • 信頼度がMaxレベルの方法

そんな風に大学を見極められる、究極の手法から紹介してみましょう。

私立大学の数は約600校

私立大学は全国で622校。文部科学省「学校基本調査」

そのうち、待遇面や安定面などを考えると、Bランク以上でそれなりに名の通った大学を転職対象にしたいところです。

そうすると、大体100校くらいが対象になると思います。

とはいえ、それを手探りで選別するのは至難の技です。

選別基準は「日本私立大学連盟」

そこで、簡単な選別方法がこちらです。

この日本私立大学連盟への加盟校が第一基準です。

日本私立大学連盟はいわゆる業界団体。

教育の質や財務状況や将来性などの一定の基準をクリアし、審査に通った大学だけが加盟できる業界団体です。

ここの会長は早稲田か慶応の学長、副会長は関関同立とMARCHあたりの学長から2名、といった慣例で活動しています。

加盟校の約100校が転職のターゲット

その日本私立大学連盟の加盟校は118校です。

日本の私立大学の中から、

客観的基準によって上位6分の1に選ばれた大学

と言い換えられます。

見極める時の注意点

注意点は一つだけ。

似たような名前で「日本私立大学協会」という団体があります。

こちらは、団体としてやっていることや、団体としての目的は同じです。


ただし、加盟校のランクが数段下がります。

「日本私立大学連盟」とは似て非なるものなので間違えないよう注意しましょう。


以上を前提に、大学の見極め方を細かく紹介していきます。

「世界大学ランキング」で偏差値に縛られない大学の真価を問う

二つ目の指標は「世界大学ランキング」です。

この世界大学ランキングには注目して下さい。

日本の大学ランキングは偏差値ランキング

世界大学ランキングは、よくある国内の指標とは全く異なるランキングです。

例えば、日本では、主に受験偏差値で大学の序列が出来上がっているかと思います。

ブランド力やスポーツでの知名度が受験生を刺激し、それが順位に反映されます。

このような日本の大学ランキングは、

イメージ先行型の薄い評価基準です。

世界大学ランキングは根本的に違う

一方の世界大学ランキングは、

  • 研究力
  • 論文引用数
  • グローバル度

などが主な指標です。

大学の真価を問う指標

高等教育機関の実力を、客観的な指標で数値化した、骨太のランキングです。

しかも世界統一基準。

イメージで順位が変動するようなことはありません。

このような世界大学ランキングは、

大学の真価がわかるランキングです。

世界基準の中での日本の大学の状況

この世界基準でランクを測られると、実は、日本の教育・研究力は惨憺たるものです。

アジアの中だけで見ても、中国、香港、シンガポール、韓国勢に惨敗状態。

しかも、統計が始まって以来、旧帝大クラスが「何とかランクイン」といった状況です。

日本の大学は世界基準の中ではランク外

例えば「THE(※)」と呼ばれる、権威あるランキングは、世界で上位800校をランク付けします。

※THE=Times Higher Educations。面接でこのフレーズが出せると一歩リードできますよ!

しかし、日本の大学の9割以上は「ランキング外」。

日本の大学の実力は、世界上位800位以内には、全くお呼びでない状態です。

しかもそれが長年続いています。

少数の私立大学は世界標準にランクイン

ところが、その中でも、数少ないものの、いくつかの私立大学は世界評価を受けて800位以内にランクインしています。

こういった大学は、将来に向かって本物度が高い大学と言えるでしょう。

世界大学ランキングと大学の見極め方との関係

これからの時代は問答無用のグローバル時代です。

世界中から実力ある研究者が集まり、国境を越えて優秀な学生が集まってくるか否かが、大学としての生命線になることは間違いありません。

近年、勢いがある私立大学は、近畿大学、明治大学、立命館大学、といった感じです。

ですが、これらの大学の十数年前の姿は、いずれも今では考えられないほど普通の大学でした。

それが長い年月をかけて、今は実力派大学としての存在価値を築き上げています。

それと同じように、この先の10年後の成長大学を見込む指標として、「世界大学ランキング」にランクインしている無名の私立大学などに関心を向けてみるのもありだと思います。


同族経営(オーナー系)の大学は避けるべき?実態と調べ方

続いて3つ目の見極めポイントです。

創業者一族による世襲制が確立している私立大学が多いことをご存知でしょうか。

オーナー企業と同じ

オーナー系の大学とは、いわゆるオーナー系企業と同じイメージです。

創立者の血族が、学校の経営を脈々と受け継いでいるスタイル。

例えば、帝京大学、近畿大学、東海大学などは有名ですね。

オーナー系の学校法人の是非

同族経営の大学には、良い点も悪い点もあります。

大企業に当てはめると、サントリーや講談社、トヨタもブリヂストンもオーナー系会社です。

とはいえ、転職先として考えるとき、それを知らないで入職するのは避けたいところ。

オーナー系かどうかの調べ方

調べ方は簡単です。

経営陣の構成メンバーを確認すれば一目瞭然。

学校法人の経営陣とは以下の肩書きの人たちのことです。

  • 評議員
  • 理事長
  • 理事

これらの構成メンバーは必ずWebで公表されています。

そこに、理事長と同じ苗字のメンバーが複数名いれば、大概は同族経営です。

ちなみに、「同族経営 大学」などでAI検索してみると、いくらでも情報は得られます。


「財務諸表」から見る危ない大学の共通点|赤字・黒字の正しい読み方

続いて財務面についてです。

会計処理の基準は、全私立大学で統一されています。

このルールを外すと、文科省から数十億円単位の補助金がもらえません。

ですので、決算書については、全私立大学が共通基準であるという前提で比較して問題ありません

決算書の確認方法

とはいえ、財務諸表を読み解ける人は少ないはず。

そこで、最低限見ておくべき数値を紹介しておきます。

赤字と黒字について

実は大学の場合は、必ずしも黒字決算が良いというわけではありません。

私立大学は、確固たる経営方針を持つことが法律上、義務付けられています。

その経営方針に沿って運営されていれば、学校法人会計基準で処理する限り、赤字にも黒字にもならず、かつ将来も安定した経営ができる会計の仕組みになっています。

例えば、100億円の学費収入があるとします。

この場合、翌年の予算案として、教育と研究のために100億円を使う経営計画をたてます。

これを緻密に計画して、教育と研究のために経営をするのが健全な姿です。

健全な経営をしていれば、学校には大幅な利益も損失も生まれようがありません。

大幅な黒字の場合の見極め方

このような事情の中、大幅赤字の大学が論外なのは言うまでもありません。

ところが、異常な黒字額を出す大学も要注意なのです。

その場合、教育機関としての経営ではなく、損得勘定を過度に反映した企業的な組織文化である可能性があります。

異常な黒字は、なぜ要注意なのか?

例えば、決算で20億円の黒字になったとします。

この場合、学校会計上は、

「20億円を、教育と研究のために使わなかった。」

という見方をされます。

言い方を換えると

「もっと良い教育環境を提供できたはずなのに、それをやらずに学生に機会損失を与える経営をした」

といった感じです。

黒字・赤字の具体的な確認方法

確認方法は、決算書をWebで探し、

「事業活動収支計算書」(要するに決算書)の、

「基本金組入前当年度収支差額」

の数字を確認すればOKです。

聞いたこともない単語だと思いますが、全ての私立大学で、決算数値はこの単語で統一表記されています。


「転勤・異動先」の範囲を確認|キャンパス所在地と附属校の罠

さて、次はガラッと視点を変えてみていきましょう。

転勤先の確認方法

一般的に、大学職員は人事異動が多いことが特徴です。

一つの部署で大体3〜5年ほど勤務します。

その後、次の全く違った部署に異動します。

その際、勤務地はキャンパスの所在地に紐付きます。

特に都心部の大学なら、都心キャンパスと郊外キャンパスが混在しているパターンは多いです。

そのため、自分の通勤許容範囲と天秤にかけて検討しておきましょう。

その他の可能性がある勤務先も確認しておく

付属の小中学校や高校も、当然、転勤先の対象です。

最近は、首都圏にサテライトキャンパスとして事務所を置く、といった地方大学も多いです。

海外勤務も増加傾向、可能性ゼロというわけではありません。

とはいえ、付属校や海外などへの転勤先は、可能性としては少ないのが通常です。

事前に本人への打診もなされた上で辞令が出るのが通常。

ただし、理屈上は、全てが転勤の対象ですので一応把握しておくことは必要です。


「理系か文系か」で組織文化が激変?職員の業務量と雰囲気の違い

理系が強い大学のキャンパスは活気に満ち溢れています。

理系が強い大学の場合

理系教員は、研究活動がライフワークのような人たちの集まり。

また、理系の研究設備などには莫大なお金が動きます。

文科省や企業などとの連携も日常茶飯事。

そのため、一般的には慌ただしい経営状態になりがちなのが特徴です。

つまり、職員の業務量も多く、それなりに多忙な組織文化になりがちです。

文系中心の大学の場合

反面、文系中心の大学は比較的おっとりとした雰囲気です。

理系と比べると研究設備費なども、ケタ違いに「低い」です。

それもあり、「研究機関」というよりも「学校」の雰囲気が強いかもしれません。

その分、職員間の泥臭い人間関係など、余計なところで面倒な対応に追われがちです。

教員の性質も、世間知らずや権利意識が強くなっていく人が多く、強烈なクレーマー教員への面倒な対応が多いことも特徴です。

ガチの研究機関ではなく、ただの学校、というポジションなので、よほどのブランド力がない文系大学は、長期的な生き残り展望の面で、若干不安要素がつきまといます。


「医学部・付属病院」の有無は死活問題|大学職員のイメージとのギャップ

医学部があるというだけで、同じ大学職員でも働く方向性はガラッと変わります。

大学職員の異動先の一つであることを認識しておく

医学部では、仕事のスケールが極端に大きくなり、とにかく緊張感溢れる日常、業務は多忙です。

大学によっては、休暇も取りづらくなるかもしれません。

病院勤務の可能性を認識しておく

そもそも、大学の医学部には「必ず」付属病院があります。

そして、大学附属病院は「高度医療機関」「特定機能病院」として法的に位置付けられ、世界水準の医療機関でもあります。

そこに異動となると、大学職員のイメージからは一転、「最先端の病院勤務」の世界を経験することになります。

大抵の人が、わかってはいても「学校職員のつもりで入職したのに・・・」となりがちです。

医学部勤務のメリット

大学の根拠法となる「学校教育法」に加え、病院の根拠法となる「医療法」の世界に触れ、文部科学省と厚生労働省の二つの国の行政がよく見えるようになります。

また、医療の世界を肌で知ることは、自分や家族の生活に直結する、有意義な知識や経験にもなります。

医師である教員とも深い信頼関係が築かれるので、いざというときは(大きな病気とか)高度医療機関で最大限の対応をしてくれたりといったメリットもあります。


「規模の大きさ」は安定に直結しない?小規模でも高待遇な隠れ優良校

就職先として大学を見るときは、規模によるイメージにはとらわれ「ない」方が賢明です。

大規模大学は収入も多いが、支出も多い

大規模大学だと、確かに収入は増えますが、同時に支出も跳ね上がります。

例えば、大規模だと補助金の額も増えて、一見有利で安泰に思えますね。

しかし、基本的に補助金は貯め込むことがNGで、もらった分、全額使い切らなければならないので、利益には貢献しません。

それどころか、補助金で建てたもののその後の高額な税金、補助金で買った高額機材の今後の高額な維持費、補助金で雇った人材のその後の人件費などは、ずっと支出の上乗せ分として残るので、むしろ多額の補助金が財務面を圧迫しがちなのが、大規模大学の特徴です。

転勤先も多くなる

また、大規模大学の場合、勤務面では、キャンパス移動を伴う転勤の可能性も格段に多くなります。

東京にあるキャンパスから埼玉のキャンパスに人事異動、京都キャンパスから和歌山キャンパスに人事異動、といったイメージです。

小規模大学の場合

逆に小規模単科大学で、独自性があって経営基盤が整っていれば、働く環境としては恵まれたケースが多いです。

待遇面についても、大規模と小規模による法則性は特に見当たりません。

例えば首都圏の例でいくと、大規模大学の慶応や上智は待遇面は控えめ。

一方で、芝浦工大や東京電機大は高待遇ですし、(偏差値はさておき)研究力など、大学としてのクオリティにも定評があります。


「偏差値と志願者数」の増減に惑わされない|転職先としての判断基準

転職先としての大学について、偏差値や志願者数の増減の関係なども、イメージにとらわれるべきではありません。

大学の偏差値の考え方

偏差値ランキングについては、大学を勤務先として考えた場合はあまり関係ありません

大学職員の感覚は、企業で働いている感覚と何ら変わりないからです。

人事や経理、教務や学生支援などの事務作業で、偏差値ランキングが関係することは皆無です。

とはいえ、一部例外で、入試部や広報部となると、逆にランキングは意識する必要があります。

理由は、これらの部署は、受験マーケットと直接連動するからですね。

ですが、それもそれぞれのランキングに見合った戦略による仕事をするだけです。

大学の入学志願者数の考え方

入学志願者数については、10年単位で見ると、過去も将来も浮き沈みがあるのが普通です。

そもそも入学志願者数が増えても、入学定員は一定で、入学者が増えて授業料収入の増加に直結するわけではありません。

志願者数が増えたことによる受験料収入への影響も、全体の収入額から見ると、比率的には微々たるものです。

志願者が増えると一時的に広報価値は上がりますが、とはいってもトレンドに一喜一憂する必要はない、というのが関係者の感覚です。


「定員割れ」のデータを正しく分析|恵泉女学園の事例から学ぶ本質

定員割れについて、客観的な見方を紹介します。

軽度の定員割れ

軽度の定員割れは、特に問題にする必要はありません。

そもそも私立大学の半数近くは、定員割れです。

理由は、文部科学省の算出基準で充足率を導き出す限り、健全な状態であっても「定員割れ」と分類されやすいからです。

深刻な定員割れ

一方、深刻な定員割れは、

  1. 定員充足率が50%を割るほど低い
  2. 長期間、連続して定員割れ
  3. 学校法人として赤字体質

そんな状態が「深刻な定員割れ」で、こういったケースは転職先としては慎重になった方がいいでしょう。

定員割れの分析方法

重要な見極めポイントは、上記の3つ目の「学校法人として赤字が続いている」という点です。

例えば、東京の恵泉女学園大が、2024年以降、大学募集停止を決めたことが話題になりました。

  • 長期間、
  • 連続して

定員割れをしていたからです。

確かに、文系オンリーの女子大には厳しい時代で、ネガティブな報道となっていることは確かです。

ところが、恵泉女学園大のケースは、3つ目の「学校法人として赤字」ではありません。

そのため、よく分析すると、報道のイメージとは全く違った見え方になります。

恵泉女学園大の場合は、付属校に限れば、今だに順調なのです

しかもかなりの名門中高で、むしろ経営は盤石。

女子大、文系だけ、郊外型、といった将来性の乏しい大学を切り離した判断は、背負っていた大きな負債を圧縮した、将来性のある経営判断と言えます。

それにより、世田谷区にある伝統中高の方で、さらなるブーストをかける戦略を選択した、とも分析できるわけです。

つまり「学校法人としては」順調なのです。

定員割れは、数字と報道のトリックに踊らされることなく、本質を見れるように心がけましょう。

定員割れのデータは、文科省の外郭団体「日本私立学校振興・共済事業団」の「入学志願動向」で毎年公表されています。


大学職員の探し方 まとめ

以上です!

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この記事のおさらいはこちら

  1. 「日本私立大学連盟」の加盟校をホワイト転職の第一基準にする
  2. 「世界大学ランキング」で偏差値に縛られない大学の真価を問う
  3. 同族経営(オーナー系)の大学は避けるべき?実態と調べ方
  4. 「財務諸表」から見る危ない大学の共通点|赤字・黒字の正しい読み方
  5. 「転勤・異動先」の範囲を確認|キャンパス所在地と附属校の罠
  6. 「理系か文系か」で組織文化が激変?職員の業務量と雰囲気の違い
  7. 「医学部・付属病院」の有無は死活問題|大学職員のイメージとのギャップ
  8. 「規模の大きさ」は安定に直結しない?小規模でも高待遇な隠れ優良校
  9. 「偏差値と志願者数」の増減に惑わされない|転職先としての判断基準
  10. 「定員割れ」のデータを正しく分析|恵泉女学園の事例から学ぶ本質
  11. 大学職員の探し方 まとめ

※当サイトの「大学職員への転職支援コンテンツ」の全体像が掴めるスタート地点となる記事はこちらです。
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